創造プロセスのダイナミクス

創造には、集中して、追い込む時期(「必要は発明の母」に代表される)と、
ボーとして何もしない時期、睡眠、間、休み、無の時間の両方が必要だ、という
ことが少しずつ明白になりつつある。これは、最近の学習や睡眠の脳科学研究
からもあきらかである。

さて、創造性を論じる場合、創造性をどのように判定、評価するか、という
問題が必ず生じる。というのは、創造性は、一般に、主観的で、あいまいな、
定義されにくいものだ、という見解が多くあるからである。

一般には、創造を評価する場合、
1.一般大衆の平均的意見を集めて、それからの距離を尺度とみなす

2.専門家の意見のみを集約して、それをもとに尺度を構成する

3.専門家の意見も取り入れながら、一般大衆の意見を尊重する、

4. 特殊な環境の人間(天才、または特殊な病状をしめすひと)を集中して
   研究し、そこから症例研究とする

という4つのやり方がある。 それそれについて、それに対応したモデルが
必要で、場合に応じて、それらを別々に評価しなければならない。

今のところ、創造性の一般理論は存在しない。


創造性の研究は、かくも大変なものなのである。 おそらく、 これに対応した、
脳の構造と機能の違いがあるにちがいない。