感覚意識と、情動意識

引き続き。

感覚と感情のただならぬ関係

感覚は、その処理レベルが上昇すると、知覚認知となる。これは脳の 構造からしてもそうだ。 同様に情動の処理レベルが上昇すると、情動認知、つまり感情になる。 感情は、知覚と同様、記憶と相互作用があり、記憶によって かなりの部分が支えられている、と…

Time recognition in the brain

Since somebody asked me to read this blog contents in English, I try now. ==Time and human recognition are tightly connected to each other. Although there are numerous studies investigating time perception or functions related to time, suc…

時間と脳の「時計」

時間と認知は非常に密接な結びつきがある。ところが、時間を直接コードする脳の部位はない、と言われる。 視覚や聴覚、体性感覚などのいわゆる五感は、それらを司る部位はある、というのに。では、脳にとって、時間とはいったい何だろうか? 脳は、いったい…

音楽と脳と運動

音楽と脳と運動(スポーツ)で、共通するものは何だろうか?音楽には、リズム、テンポ、そしてメロディーがある。 音の強弱もある。 物理的特性を使いながら、旋律を奏で、そこに情緒をつくりだすメロディを乗せる。 運動、例えばダンスはどうだろうか? 運…

脳の情報検索

Google とMS検索とを比較した場合(YahooのエンジンはGoogleを採用している)、 Googleのほうが、より直感的な回答を出してくれる、これは、 GoogleがPageRANKという検索エンジンを元にしたもの(正確には発表されていないので、 細かいところは不明)を使っ…

社会情報通信革命

情報革命、というより、インターネットを通じた、情報通信革命、Social Networkを 視野に入れた、社会情報通信革命、と生産性、そして経済について、本気で 考えてみたい。 なぜなら、 (1)それは、ネットワークという点で、神経情報処理、脳…

ネットと脳と人間行動の概略図

ネットワークと脳と人間行動について、いろいろと考えてみた。 ネットワークは、情報のやりとりを人間がおこなうことによって成立するが、 これを認知脳科学的に考えた場合、どうなるであろうか。 機械 人 物理的ネットワーク ― メディア vs ひとの感覚、…

認知科学の用語のあいまいさ、その理由

感覚、知覚、認知、認識、知能、など、認知科学の用語には、微妙に異なるものが 多い。 物事をしっかり理解しようとする時には、これらの微妙な違いに注意する ことが必要である。 基本は、 感覚がセンサーに関するもの、知覚が脳でそれを処理するもの。 認…

創造性の必要条件

創造性を脳科学するにあたって、そもそも創造性というものを定義しなければならない。 その前に、そもそも創造性というのはどのような条件のもとで現れるかを、虚心坦懐に考えてみた。http://www.naruto-u.ac.jp/~rcse/m_creativethinking.html ギルフォード…

なぜ人間は神を作ったか?

神という概念は面白い。イスラエルにいたとき、お前は神を信じるか、と何度も聞かれた。キリスト教の神、ユダヤ教の神については、分からないが、宇宙と世界を支配するなんらかの原理が存在することは、認める、と答えた。 それが、神だ、と言われた。http:/…

通信行動工学とは?

伝統的な情報通信における通信理論は、物理的コネクションのための情報理論に 始まり、トラフィックの理論、アドホックネットワーク、そして、最近では、インターネット もその守備範囲である。 基本的に通信は、マシンの間の信号のやりとり、 そしてその伝…

Prior Entry Theory (最初に入った感覚優先理論)

Prior Entry Theory とは、感覚モダリティに情報が入り、処理される 速度が速い順番に、情報が処理される、そして、その速さに対しては、 注意が、促進的に働く、という理論(仮説)である。しかしながら、そもそも、モダリティそのものに本当に注意を向ける…

やすぽむ☆の生理

どうも2週間周期で来るようだ。一般に、月初めと、月の真ん中らへん、がそうである。この日記の日付を眺めているうちに発見した。 わらい

色という価値

色は、純粋に物理的に測定でき、人間の視覚系においても、最初の網膜の段階では、 色処理のために、神経系はセンサーとして働く。すなわち、赤、緑、青、の順に 長波長、中波長、短波長にTuneされた検出器によって、バンドバスの検出を 行う (Triclomatry t…

創造プロセスのダイナミクス

創造には、集中して、追い込む時期(「必要は発明の母」に代表される)と、 ボーとして何もしない時期、睡眠、間、休み、無の時間の両方が必要だ、という ことが少しずつ明白になりつつある。これは、最近の学習や睡眠の脳科学研究 からもあきらかである。 …

コンピュータによる知的処理の限界

今のところ、最もよくつかわれている検索アルゴリズムは、単なるパターンマッチングでも、 Boolean Modelでもなく、一種のRelational Database 検索アルゴリズム、すなわち言語そのもの から、Space(空間)を作り、距離を定義して、関係を記述したグラフをつ…

Dark side of creativity

Dark side of creativity. まるでPink FloidのDark Side of the Moonのようなはなしだが (わかる人にはわかる)、ここで筆者が述べているように 冷静になったほうが、判断力が優れる、というはなしと、 それとは逆に、ドーパミンをたくさんだし、Positiveな…

本の一部を執筆した(第2章)

☆新刊 ブレインコミュニケーション −脳と社会の通信手段ー (電子情報通信学会、共著) コロナ社 http://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784885522536/ E-hon http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032577185&Action_id=121&Sza_id…

脳神経科学研究の意味:神経細胞の振る舞いと情報の符号化

脳は、神経と血管で構成されている器官(臓器)であるから、脳科学というのは、 心臓科学などという言い方と同様でおかしい、という意見がある。できるだけ、脳神経科学とか、 脳情報処理科学とか、言うようにしているのだが、どうしても脳科学と省略してい…

脳活動計測の意義

いろいろな方々から、脳活動を計測して、いったいどういった意味があるのか、 という質問をされる。 もちろんその質問は、その背後に単純に計測して出てきた絵がきれいだ、とか、 脳に関係するからおもしろいとか、何かわからないけどすごい、とか、 そんな…

Tohoku Area Vision/Neuroscience Researcher Safety Information via prof. ohsawa (Osaka univ.)

http://ohzawa-lab.bpe.es.osaka-u.ac.jp/tohoku-safety.html

創造と気分

創造は、Positive Feelingに関連する。 Positive Feeling(リラックス、楽観的、褒められて嬉しい)などでは、 創造性の機運が高まる。 逆に、Nagative Feeling (極度の緊張、恐怖、不安、パニック、悲観的、 厭世的、投げやり、病気、しかられて落ち込む)…

哲学、思想、宗教、文学を語る(2): 西洋でも東洋でもない「日本」、歴史編

日本の宗教、哲学、思想、文化を考えた場合、それは確かに歴史的には中国や東南アジアを中心としたアジア的なもの、東洋的なものの影響、そして、戦国時代以来、オランダ、英国、そして明治以降はフランス、ドイツを中心とした西欧文化、そして、大東亜戦争…

哲学、思想、宗教、文学を語る(1): 西洋文明とキリスト教

西洋文明と対峙して、日本独自のものを作っていくためには、 物事を哲学的、思想的に考える必要がある。 この、早稲田大学名誉教授である松原正氏が、 「人間通になる読書術―賢者の毒を飲め、愚者の蜜を吐け」 で書いたことらしい。 http://business.nikkeib…

サンタクロース移動中

サンタクロースは、アンドロメダ大星雲から、1年に一回、3か月かけてやってくる、 という説を聞いたことがある。 出発するのは、9月15日というはなしなので、12月24日まで、3か月と10日、100日ある。 アンドロメダ大星雲は二百三十万光年離れているので、2…

時間と脳神経系の謎(1)

先日、とある研究会で、脳と時間、というとんでもないテーマを やっていて、東京女子医大の名誉教授で臨床医の岩田誠先生が、 彼の臨床経験も交えて、大変面白い話をされていた。その中で、医学的には時間は記憶と密接に関係がある、 特に現在と過去の違いは…

時間と神経系の謎(2)

以前にも書いたが、神経細胞の情報伝達には、一個の細胞ならば、 入力されてから、出力されるまでに2,3msかかる。ところで、僕の専門の一つである視覚系でいえば、網膜は3層に なっているので、視細胞に光情報が入って網膜の出力である 神経節細胞が出…

自律神経と脳

自律神経系は、呼吸、循環、消化、代謝、体温調節、排泄、生殖などの不随意な機能の制御をおこない、生体の内部環境を維持調節する恒常性(ホメオスタシス)を維持する役割をもっている。自律神経には、機能的にお互いに拮抗する働きを持つ交感神経(Sympath…

脳神経系と空間情報処理(1)

脳は、約半分の大脳皮質領域を、視覚の成立のために使っているが、視覚の主な目的の一つは、空間認識、つまり、自分の空間を構成することである。実はその空間は、眼球の中心、中心かと呼ばれるところで遂行される中心視、と視角にして2度から5度までの中間…